ランサムウェア、侵入経路の8割はVPNとリモートデスクトップ

2026.07.28

ランサムウェア、侵入経路の8割はVPNとリモートデスクトップ

ランサムウェアの侵入経路とその予防対策

近年、サイバー攻撃の手法が多様化する中で、ランサムウェア攻撃の深刻さが増しています。警察庁が発表した報告によると、令和7年上半期におけるランサムウェアの被害報告件数は226件に達しており、これは令和4年以降、高水準で推移しています。

ランサムウェアの侵入経路

ランサムウェアの侵入経路は大きく分けていくつかのタイプに分類されます。

  • VPN機器からの侵入
  • リモートデスクトップ(RDP)経由の侵入
  • フィッシングメール
  • ソフトウェアの脆弱性を突いた侵入

まず、侵入の内訳を見てみると、VPN機器からの侵入が全体の約62〜63%を占めており、リモートデスクトップ経由が約18〜22%を占めています。この2つの経路だけで全体の8割を超えています。

VPN機器やリモートデスクトップを狙った攻撃

VPN機器やリモートデスクトップからの侵入の大半は、これらの機器に存在する未修正の脆弱性や漏えいした認証情報、または推測されやすいパスワード、設定不備が悪用されています。

フィッシングメールによる感染経路

フィッシングメールもランサムウェア感染の主要な経路の一つです。具体的には、マクロ付きの文書ファイルや、実行ファイルを圧縮ファイルに偽装して添付する手口、メール本文のURLリンクから偽サイトに誘導してマルウェアをダウンロードさせる手口があります。

ソフトウェアの脆弱性を突く攻撃

さらに、ソフトウェアの脆弱性を突いた侵入も依然として発生しています。特に修正パッチが未適用のサーバーやネットワーク機器が標的にされています。

二重恐喝(ダブルエクストーション)の手口

最近のランサムウェア攻撃では、「二重恐喝」という手法が主流となっています。攻撃者はデータを暗号化する前に機密情報や個人情報を窃取し、身代金を支払わない場合はそのデータを公開すると脅します。この手法によって、暗号化されたデータの復旧だけでなく、情報漏えいの脅威にも同時に対処する必要があります。

ランサムウェアによる被害の深刻さ

IPA(情報処理推進機構)が発表する「情報セキュリティ10大脅威」では、ランサムウェアによる被害が11年連続で1位となっており、その脅威の深刻さが際立っています。

ランサムウェアの予防対策

ランサムウェアの攻撃を防ぐためには、いくつかの予防対策が不可欠です。

脆弱性管理の徹底

まず、外部に公開している機器、特にVPN機器やリモートデスクトップの脆弱性を管理することが基本です。これには、修正パッチの適用が含まれます。

多要素認証(MFA)の導入

認証情報の悪用を防ぐため、多要素認証(MFA)の導入が推奨されます。これにより、推測されにくいパスワードの設定や、パスワードの使い回しを禁止することが重要です。

感染の早期検知と被害の局所化

感染を早期に検知し、被害を局所化するためにはEDR(Endpoint Detection and Response)を導入しましょう。感染が疑われる端末をネットワークから即座に隔離できる体制が必要です。

バックアップの重要性

データを守るための基本原則として「3-2-1ルール」が重要です。データを3つ持ち、異なる2種類の媒体に保存し、そのうち1つはオフラインまたは遠隔地に保管します。最近では、これを拡張した「3-2-1-1-0ルール」も提唱されています。これは改変不可能な(イミュータブル)バックアップの保持と定期的な復旧テストを含みます。

身代金支払いのリスク

ランサムウェアに感染した場合、身代金を支払ってもデータが復旧される保証はありません。さらに、支払いが新たな攻撃の資金源になる懸念があるため、日頃からの予防と検知体制を整えることが基本です。

まとめ

ランサムウェアは年々巧妙化しており、その脅威は高まっています。侵入経路を理解し、適切な予防対策を講じることが求められます。<?>>